「民主政治、市民社会とは、コンテクストの共有を急がず緩やかに行っていく社会である。そこでは、対話が不可欠の要素となる。」(平田オリザ、『演劇入門』、講談社現代新書、1998年、200頁。)
社会は多様な人が共存する場である。だからこそ、異なるコンテクストを擦り合わせていく対話が必要となる。政治は対話を演出する場に他ならず、政治家は第一級の対話の演出家でなくてはならない。それは国内政治でも外交でも同じことだろう。
「富国強兵」「高度成長」「一億総活躍」などの仮想のコンテクストを上から押しつける政治ではなく、多様なコンテクストをボトムアップですり合わせていく対話重視の政治へ…。
中野佳裕(Yoshihiro Nakano)
2017年10月15日