2021年11月に刊行された『人の資本主義』(中島隆博編、東京大学出版会)に、「ポスト資本主義コミュニティ経済はいかにして可能か?━脱成長論の背景・現状・課題」(pp. 289-328)という論文を寄稿しました。経済人類学者カール・ポランニーの二重運動論を手引きに南欧の脱成長の思潮と実践を検討しています。
論文の内容は2019年3月に開催した研究会の報告原稿に基づいており、この二年の間に国際的な議論で出てきた脱成長ミュニシパリズムの制度デザインの議論までは十分にカバーしきれていません。しかし、エコフェミニズム政治経済学からの提案など、脱成長を推進する制度・政策の議論が深まるに至った背景にある論争は紹介しています。今後の脱成長研究の進展の布石になれば幸いです。
書籍の詳細は、版元ドットコムまで。