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研究者。PhD。専門は社会哲学、開発学、平和研究。社会発展パラダイムを問いなおし、持続可能な未来社会を構想するコミュニティ・デザイン理論の研究を行っている。脱成長、脱開発、トランジション・デザインがキーワード。 Researcher: Areas of specialization are social philosophy and critical development and peace studies. Working on community designing in line with the ideas of degrowth, postdevelopment and transitions design.

エッセイ「郷里の時間と脱成長」

©Yoshihiro Nakano

7月20日刊行の『白水社の本棚』2021年夏号に、巻頭エッセイ「郷里の時間と脱成長」を寄稿しました。家族史と故郷の生活経験から、自分なりに脱成長的なコミュニティ・デザインを語ってみました。これまでは場所論の視座から脱成長を語ることが多かったですが、今回は時間論の視座を導入してみました。今後の自分の研究はこういう方向に進んでいくのだろうと、新しい課題を発見した感じがします。

セルジュ・ラトゥーシュの『脱成長』(白水社クセジュ、2020)は、私にとって、故郷の生活文化を再評価する物差しを与えてくる一冊です。生活の場所も世代も違っていたとしても、きっと、同じような読書体験をされる方がいるはず・・・。そう思いながら、今回のエッセイを書きました。

中野佳裕

2021. 7. 17.