「Cahier 思索日記」カテゴリーアーカイブ

スペイン・ビーゴ大学での研究報告

去る4月29日(火)、スペインのビーゴ大学に拠点を置く「ポスト成長イノヴェーション研究室(The Post-growth Innovation Lab)の主催で、「Postdevelopment in Japan: A Contribution to Degrowth and the Pluriverse」というテーマのオンライン研究発表を行いました。

数年来研究している玉野井芳郎の地域主義と鶴見和子の内発的発展論を関係論的視座から再検証し、国際的な脱成長論や多元世界論との接合を試みました。

新しく書き上げた論文の草稿に基づいた報告でしたが、現地の研究者からは欧州と日本における社会デザイン・制度設計、社会運動の思潮をめぐる違いなどに関して、論点整理に役立つ質問を頂きました。

学問はコンヴィヴィアルな議論を通じてのみ進歩することを、改め実感。良い時間を頂きました。

Many thanks to all!

中野佳裕

2025. 5. 1.

2025年 新年のご挨拶

新しい年が明けました。今年も宜しくお願いいたします。

正月の日課は、日本の古典文学を読んで過ごすこと。今年も昨年同様、大好きな古今和歌集と平家物語を手に取りました。仕事の事情で正月を東京で過ごすことが増えましたが、これらの作品を読むと、故郷のある周防灘の風景や歴史、子供の頃に母方の祖母と和歌を詠んで遊んだ頃の記憶が蘇ります。

近年では古典の現代語訳が多く出版されていますが、私はやはり古文のリズムが好きです。

翻訳にも携わっているので、日本の古典がフランス語や英語にどのように翻訳されているのかも興味があります。

今年も複数の言語の間を往来しながら、言葉による表現を磨いていきたいです。

中野佳裕

2025. 1. 1.