December, 2019
山口県上関町室津半島の風景。瀬戸内海の島々は数世紀にわたって海上交易によって栄えました。そこには「海から見た地域」といったものがあったはず。室津半島も、祝島も、私の故郷の室積半島や牛島も海でつながっていた。南瀬戸内海全体の地域の持続可能な未来を、市町村のボーダーを超えて考えていくことができないだろうかと、常々考えています。
November, 2019
新潟市沼垂テラス商店街。新潟の中でも歴史のあるエリアで、寺町として栄えていました。今では市場の商店をリノベーションして、おしゃれなカフェや雑貨屋が入っています。日曜日にはマルシェが開催され、歩行者天国になってにぎやかになるとか。古いものを壊すのではなく、再利用していく。そんな街づくりの良さを知ることができます。
October, 2019
故郷の室積半島にある神社・早長八幡宮。その歴史は古く、室町時代にまで遡ります。漁村の神社として、海の安全を祈願する役目を果たしてきました。この神社が室積の日常生活にどれだけ溶け込んでいたかは、神社の鳥居や石像のほぼすべてが江戸時代に地元の漁師や商家の共同出資によってつくられていたことが推察されます。写真の石像は安政の時代に室積の網元が奉献したもので、漁でとれた鰯を納める桶を表していると考えられます。
September, 2019
2019年4月。世田谷のタガヤセ大蔵で活動するTagayaso OO主宰で、コミュニティ・ダンスのワークが開催。十数名の参加者と一緒にキッシュを料理し、会食後、キッシュを作った時の動作をデフォルメしてダンスを創作しました。英国で生まれたコミュニティ・ダンスは、ダンス歴がない人も気軽に身体を動かし、人とつながることができます。
August, 2019
2019年8月某日。故郷の室積半島のカフェで、地元の環境音を使った音楽ワークショップを開催。市内在住のアーティストさんたちと周辺の音を集め、サンプリング・マシンで加工し、あらかじめ制作しておいたリズムトラックに合わせて、生演奏。音を通じて、故郷の場所とそこに暮らす人たちとつながる。コミュニティ・デザインの新しい手法になればうれしいです。
July, 2019
2019年5月。日比谷で開催されたFriday For Futures。気候変動対策を求める高校生たちのアクションが、世界同時多発的に拡大しています。この日は東京でも、様々な国籍をもつ高校生と彼らの意思に賛同する人々が集まりました。
June, 2019
2019年3月某日。北九州市の書店Quest黒崎店で開催されたブックフェア。「テクノロジーの未来とコンヴィヴィアリティの希望」と題して、AI擁護論から脱成長論まで、このテーマに関する重要書が多角的かつバランスよく特集されていました。現場を訪れ、企画を担当された書店員さんからお話を聴く機会を得ました。きっかけは、効率、生産性、利潤を追求する現代社会の在り方に疑問もったからだそう。「本屋は読者が本と出会う場だから、このような企画を通じて、現代社会が直面する問題に対して幅広い視野をもっていただくきっかけを作りたい」とのこと。しっかりとした哲学をもった書店員さんが働く本屋には、良質な読書文化が育つのだろうなあ、と感銘を受けました。
May, 2019
4月28日、渋谷・代々木公園で開催されたプライド・パレードに、東京都助産師会のチームの一員として参加してきました。「産む・産まないに関係なく、誰もが一度は生まれてきた」「人の『ありのまま』と『違い』を愛します」。この世界に生を受けるすべての人を愛し・尊厳を守ろうというメッセージに共感します。多様性を尊重する、包容力のある社会を創っていきたい。
April, 2019
2019年3月某日。故郷の室積では、昨年11月から毎週火曜日に、近郊の有機農家が作った野菜や加工食材の路上販売が始まりました。1990年代に地元の商店街は廃れ、高齢化と過疎化で買い物難民が増えている中、地元のニーズに合った経済活動をしようといろいろ話し合った結果生まれた活動です。この活動を快諾してくださった販売員さんは、産地の農家さんと室積の住民をつなぐ重要な役割を果たしておられます。
March, 2019
横浜市戸塚のコミュニティカフェ・ゆっくり堂。戸塚駅を出て国道1号線を歩いて5分、浄土真宗・善了寺の敷地内にあります。日本のスロームーブメントの発信地のひとつ。しあわせの経済/ローカリゼーションに関心のある人たちと交流ができます。各種イベント(映画上映、ワークショップ)ほか、関連書籍も充実。
February, 2019
2018年12月~2019年2月。国際基督教大学(ICU)冬学期の開発倫理学入門にて。ICUでの講義は今期が最後。最後まで実験精神にあふれる講義にしたいと、「思想史+表現活動」という新しいスタイルに挑戦。開発の構造的暴力を問い直した世界各地の思想家を紹介し、彼らの生き方に学びました。毎回、講義終了後には、受講生と模造紙作品を制作。最終回にはすべての模造紙作品に新たな美術・工芸・音楽作品を加えて、エキシビションを行いました。研究、教育、表現活動の融合・・・理想の学問の形に一歩近づけた気がします。
January, 2019
2018年11月、静岡県牧之原市。地元の市民の方たちが、講演会に合わせて『カタツムリの知恵と脱成長』の読書会とレオ・レオニ作品の展示会を開催。本にも登場したスイミーの一場面を、模造紙で再現。『カタツムリ~』の世界が、読者の手によってこのような表現豊かな活動につながっていることを知って、とてもうれしかったです。